視覚認知における補間能力の定量化とその脳の健康検査への応用

内容:ヒトは,一部が欠けた図形や文字を認知できる視覚補間能力を持っています.断片的視覚情報から物体の正体を認知するという補間能力が、視覚認知において重要な役割を果たしています.本研究は,視覚補間のメカニズムを解明し,加齢および認知症の危険因子との相関を明らかにすることで,簡便に実施できる認知症の早期発見法を開発します.

脳内視覚情報処理能力測定システムをご体験ください。
歩行訓練機を用いた自主訓練における要訓練者の意図同定法

内容:自主訓練においては,歩行訓練機が要訓練者の操作意図を理解する必要があります.本研究では,自主訓練において,要訓練者が歩行訓練機に掛けた力から要訓練者の操作意図を同定する新しい操作法を提案し,距離型ファジィ推論法に基づいて、力学情報を利用するオペレータの方向意図の同定法を開発します.

*距離型ファジィ推論法をご覧になりたい方は、判り易く説明・実演するフリーソフトウェア「ヒューマン推論エンジンをご利用ください。
特異値分解に基づく動作解析とその歩行回復状態の定量評価への応用

内容:歩行リハビリの現場では,自主的訓練を行う患者に対して,自身の回復状況を定量的に評価し、提示することができれば,やりがいを感じさせ継続的に訓練を続けられます.そこで,本研究は,特異値分解法に基づいて,肢体の加速度情報を利用した定量評価法を開発しています.疑似的歩行障害者の歩行に対して評価した結果,障害の重度ほど加速度情報からの特異値が低いことが分かりました.今後,本定量評価は医学現場での臨床試験により有用性を立証していきます.
歩行脳の測定と仮想歩行による歩行リハビリテーションの促進

内容:力学的立場での歩行訓練機による筋力・バランス能力増強と,脳神経学的立場での仮想歩行(自分の歩行をイメージすること)による脳神経の認知リハビリを融合する,総合的リハビリテーションシステムを開発します.今まで,fNIRSを用いて,実歩行より,仮想歩行における運動野の酸素化ヘモグロビン濃度(oxyHb)が高いことを発見しました.仮想歩行による歩行機能回復を促進する可能性が示されました.これから,仮想歩行を有効に誘発する刺激呈示法について研究を行います.

2014年4月1日付で、転職されました。 ご連絡は、 jiangyinlai(at)gmail.com までお願いいたします。